赤ちゃんと接する際に、心掛けたい3つのはたらきかけ① 〜観察と理解〜

生まれたばかりの赤ちゃん。

お世話の仕方は教えてもらったけど、赤ちゃんに対してどのように接すればいいのか?

そもそも赤ちゃんの仕草や行動にはどんな意味があるのか?

誰もそんなことは教えてくれないですよね。

今回は、赤ちゃんへ心掛けたいはたらきかけについて学んでいきます。

この記事によって、保護者の方は赤ちゃんの行動の意味の理解と、行動に対してのはたらきかけややりとりを理解することができます。

それでは共に学んでいきましょう!

こぶお
こぶお

博士、こんにちわ!

こぶおくん、こんにちわ。
今日はどうしたのん?

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ
こぶお
こぶお

妹が泣いているから遊んであげているんだけど、
どう接していいのかわからなくて困っているんだ。

さすが、妹想いだのん。
赤ちゃんとの正しい接し方は、まだ分かっていないのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ
こぶお
こぶお

え、そうなの?
じゃあどうすればいいんだろう。

ただ、研究者たちは日々それを探求しているのん。
赤ちゃんの行動はどのような意味を持っているのか?
どうすればこどもの可能性を伸ばすことができるのか?など。
今回は、赤ちゃんと接する際に心掛けたいはたらきかけについて今わかっていることを学んでいくのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ

目次

赤ちゃんへのはたらかけにおいて何が正解なのでしょうか?

結論、正解はありません。

しかし、研究者たちは日々、赤ちゃんの可能性を引き出すための研究を行っています。

現在、私が調べ、実践した中では、下記の3つの流れがいいのではと考えています。

  1. 観察と理解
  2. 実況中継
  3. インタビュー

一言で言えば、「アナウンサーになる」ということになります。

この流れを行うことにより、赤ちゃんは保護者の方に対して、「愛してくれている。」という喜びを感じることができます。

その安心感から、集中力や発育につながったり、親子の関係が深まることにもつながる可能性があります。

また、このことが次の挑戦に向かうキッカケにもなり、赤ちゃんの可能性を引き出すことにもつながるかもしれません。

今回は、3つの流れのうち、1つ目の「観察と理解」を学んでいきましょう!

簡単にいうと「赤ちゃんの考えていることを理解する。」ことになります。

例えば、保護者の方がリビングのソファでスマホを見ている時。

目の前にいる赤ちゃんは、積み木の方へ向かいました。

恐らく、「赤ちゃんは積み木に興味がある。」、「積み木で遊びたいのだな。」と思うはずです。

では、ぬいぐるみを指さして、「アッ、アッ、アッ」と言っている時。

恐らく、「ぬいぐるみで遊びたいのか。」など思うはずです。

このように赤ちゃんの仕草や発声などの行動を観察し、何がしたいのかを理解することがここで行うことになります。

簡単に思えますが、多忙な時代の保護者の方々にとっては、それを理解する十分な時間がないかもしれません。

今一度、紹介をすることで、赤ちゃんの仕草や発声をヒントに感じ、理解を深めることができるのです。

こぶお
こぶお

観察と理解って、保護者だったら当たり前のことじゃないの?

ほとんどの保護者の方はできるのん。
ただ、保護者の方は多忙だのん。
またスマホや本があるとそちらに集中してしまい、見落としがちだのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ
こぶお
こぶお

確かに、それはあるかも。
パパがスマホ見て、妹を見ていない時があったよ。
僕の話すら聞いていない時もあるし。

パパも忙しいんだのん。
その意識を変えるには、保護者の方のはたらきかけがお子さんの可能性を広げることを理解することが重要だのん。
赤ちゃんがどんなことを思っているのか、考えることがその一歩だのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ
こぶお
こぶお

でも、赤ちゃんの行動を理解すると言っても、そんなことわからないでしょ。
言葉も喋れないし。。。

それは固定観念だのん。
研究者達は、赤ちゃんの行動を理解しようと、日々研究を続けているのん。
赤ちゃんの行動には実は意味があるのん、まずはそれを紹介するのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ

ここでは生後間もない赤ちゃんから1歳くらまでの行動とその意味を紹介していきます。

赤ちゃんの行動を理解することで、赤ちゃんとのやりとりを一層楽しめることができます。

これは自分の体の一部であるということを確認しています。

というのも、生後間もない頃は体のどの部分よりも、口の感覚が最も敏感だからです。

生まれてからすぐおっぱいを飲み続け、口の中の神経と脳の神経は体のどの部分よりもスムーズな伝達ができます。

手をしゃぶる、舐める行動は、舌の動作や手や腕の動作をスムーズにする練習にもなります。

自分の足を舐める、という行動も同じく、自分の体の確認をしていると言われています。

結果として、脳が、舌や腕、足を動かす神経伝達回路を作り、スムーズに動かせるようになるのです。

ちなみにこの行動は、ある一定期間をすぎると無くなります。

これは私見ですが、手や足がスムーズに動かせるようになると、行動範囲が広くなり、興味のあるモノが増え、それを口に入れるからです。

舌触りが滑らかなおもちゃ、噛むと感触の良いおもちゃ、など多くなるからです。

「泣くこと」は、赤ちゃんにとって唯一のコミュニケーション手段になります。

言葉はもちろん話せません。自ら表情を出せるまで数ヶ月かかります。

そのような中、保護者の方にどう自らの意思を伝えればいいか。

それが「泣く」という行為です。

「お腹が空いた」、「オムツを変えてほしい」などの不快感。

「寂しい」「遊びたい」「抱っこしてほしい」などの寂しさ。

突然のことなので焦るかもしれませんが、「泣く」という行為には何か理由があります。

理由を考えながら、赤ちゃんとのやりとりを楽しんでください。

生後1ヶ月ごろになると赤ちゃんが「アー」や「クー」などの発声をするようになります。

これは「クーイング」と呼ばれる行動です。

この行動は、赤ちゃんの口やのどが発達している証拠です。

赤ちゃんは一生懸命に、保護者の方の掛け声や笑顔に応えたくて、声を出そうとしているのです。

成長と共に「アー」や「クー」に加えて、発生する音が増えていきます。

赤ちゃんは自分なりに、「こんな音が出せるぞ」「ママと同じ音を出せるかな」など試行錯誤をしているのでしょう。

さらに成長すると「マンマ」や「アウアウ」などの喃語(言葉の前段階)に繋がっていきます。

この段階で大事なのは、やはり「言葉のシャワーを浴びさせること」だとお思います。

保護者の方が赤ちゃんに話しかけたり、コミュニケーションをする働きかけ、これがより赤ちゃんの成長に関係するのです。

生後3〜4ヶ月ごろになると、おもちゃなどに手を伸ばすようになります。

これは「リーチング」という行動になります。

以前の記事でも紹介をしましたが、声が出るようになり、首が座り、手足が動かせるようになったあたりの時期かと思います。

おもちゃや食べ物に興味を持ち始め、手で触ったり、口に入れて舌触りを試したりと、する時期になります。

またモノを掴んだり、触ることで、保護者の方の笑顔を見せ、褒めることで、赤ちゃんもとても喜びます。

保護者から「褒められたい」という原動力から、赤ちゃんはさらに遠くにあるものを取ったり、指をさしたりと成長します。

この成長の過程には、自分の興味があるモノに対して、保護者の方の注意を引くという「共同注意」という行動があります。

赤ちゃんが「アッアッアッ」と言いながら、おもちゃなどを指でさす動作になります。

そして保護者の方は笑顔で、赤ちゃんにおもちゃを取ってあげて、一緒に遊び、お互いに笑顔で笑い合い、抱きしめ合う。

また1歳ごろになると、保護者の方のマネをする行動を取り、保護者の方を驚かせ、笑顔になり、抱きしめてあげます。

例えば、我が家の長女ちゃんが1歳ごろのこと。

長男くん、次男くんに「歯磨きするよ〜」と声掛けをして、洗面所に皆で向かうと、長女ちゃんもやってきたのです。

順に歯ブラシを渡していくと、長女ちゃんは「私の歯ブラシは?」という表情で、片手を上げています。

思わず、笑顔になり、抱きしめてあげました。自分の歯ブラシが無いので、泣いてしまいましたが。

次の日から赤ちゃん用の歯ブラシを用意し、「歯ブラシするよ〜」と伝えると、一番に洗面所にきます。

そして自ら口の中に歯ブラシを入れて、兄たちの真似をしています。

また仕上げの際はちゃんと膝の上で仰向けになり、「仕上げをして!」と言っているように思えます。

とても可愛い姿です。

結局のところ、赤ちゃんは、保護者の方々とコミュニケーションを取りたい!一緒に遊びたい!と思っているんです。

だからこと赤ちゃんとのやりとり、はたらきかけというのはとても大切であり、赤ちゃんの成長にも関わるのです。

今まで、赤ちゃんとのやりとりやはたらきかけが大切です、と伝えてきました。

ただ、赤ちゃんも一人の時間も与えて、見守ってあげましょう。

得られた情報を頭の中を整理したり、自分の手足や声を試行錯誤して動かしたり、自分自身を調整する時間になります。

今コミュニケーションをとるか、とらないかの境目は難しいところです。

ただ赤ちゃんは保護者の方が必要な時は、呼びかけたり、目線を合わせ、訴えかけます。

その時はなるべくやりとりをした方が良いと私は考えています。

もちろん保護者の方が、「たまには一人になりたい!」という気持ちはあると思います。

ここは育児の環境や参加者によって、一人になれる調整が人それぞれだと思います。

本当に保護者の方々は大変だと思いますので、軽々しく無責任なことは言えません。

ただ、こんな話があります。

我が子と一緒にいれる時間は人生でどのくらいあるのか?

これを紹介しているテレビ番組がありました。

結論、

  • 母親 約7年6ヶ月
  • 父親 約3年4ヶ月

意外と少ないと思いませんか?

私に例えると、自身の父母と会う機会は、年に1、2回程度です。

猛反省ですね。

我が子と過ごす時間は、大変ですが、とても大切な時期であり、貴重な時間です。

少し気を抜きながら、頑張ってみてください。

こぶお
こぶお

赤ちゃんの行動には、意味があったんだね。
何となく反応はしてあげていたけどね。

何となくの理解だと、段々赤ちゃんへの反応が薄くならないかい?
最初見た時の感動した反応は、回数を重ねると薄くなると思うのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ
こぶお
こぶお

た・・・確かに。
行動の意味や目的を理解すると、赤ちゃんとのやりとりやはたらきかけが意識してできそうだよ。

そうだのん。
一見、赤ちゃんが何気なく手を動かした、という行動にも実は意味があるんだのん。
次はそれを紹介するのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ

最近の話題

聞きなれない言葉だと思います。

生後数ヶ月の赤ちゃんが手足を動かす小さな動きがあると思います。

この小さな動きは、脳から筋肉に指令が行われています。

脳の神経細胞からの信号が脊髄の神経細胞に伝わり、さらにその信号が筋肉に伝わり、手足が動きます。

生後間もない頃は、少しし手足を動かせません。

ただそれが時間が経つとともに成長することで、手足を複雑に動かせるようになるという流れになります。

感覚運動ワンダリングは、脳から筋肉に指令を出し、体の一部又は複数が動かせるようなことを言います。

これがなんなのか?

体が協調して動くようになります。

例えば、体を起こして、腕と手の指を動かして、おもちゃを掴むなどのリーチングにつながります。

ではこの感覚運動ワンダリングを伸ばす因子はなんなのか?

それは、赤ちゃんの好奇心や探索といった行動に基づいている可能性が分かってきたのです。

以前の記事でも紹介をしましたが、赤ちゃんの好奇心や探索を育むには?

それは保護者の方のやりとりやはたらきかけが、赤ちゃんの好奇心や探索を育ます。

赤ちゃんは、保護者の方の笑顔を見れることや抱きしめてもらうこと、が最高に嬉しいことなのです。

そのために保護者の方の興味を集めるために、

泣き止まず大号泣したり、

保護者の方の真似をしたて失敗したり、

以前褒めてくれたことを何度もしたり、

本を何度も何度も読んでとおねだりしたり、

抱っこして!と両手をあげたり、

するのですね。

一見、赤ちゃんの意味がなさそうな手足の動きは、実は懸命に体の感覚を覚えさせ、体全体を動かす練習をしていることが分かったのです。

ぜひ、我が子のそんな成長を観察をしつつ、我が子と目お合わせて、微笑んで、抱きしめてあげてください。

こぶお
こぶお

そんなことまで分かってきているんだね。

研究者たちの何度も何度も行った試行錯誤の結果だのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ
こぶお
こぶお

何となくそんな気もしていたけどね。

何となくでは、意識した行動はできないのん。
意味を理解することで、行動が変わるのん。
知らないでやるよりも、理解して意識してやることが重要だのん。

こぶお
こぶお

冗談ですよ〜。(汗
ちょっとした行動がどんな意味があるか理解すると、継続して行動も意識できますもんね。

そうだのん。
よくやくこぶおも理解してきたようだのん。

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ
こぶお
こぶお

ところで、次の段階の「実況中継」って具体的には何をするの?

これからまた仕事だから、またにするのん。
じゃ!
(早く切り上げないと、終わらないのん。)

Dr.ティラノ
Dr.ティラノ
こぶお
こぶお

(あ、また逃げた!)
次、ちゃんと教えてくださいよ〜。
さよ〜なら〜

  • アナウンサーになりきって、赤ちゃんに、はたらきかけること
  • 赤ちゃんの行動は、一見無意味のようで、実は意味があること
  • 赤ちゃんの行動を促すのは、保護者のはたらきかけであること

いかがでしたでしょうか?

今回は、保護者として心がけたい3つのはたらきかけの1歩目「観察と理解」を学びました。

赤ちゃんの行動には、すべて意味があり、精一杯できることを日々行っています。

それは保護者の方に見て欲しい、笑顔が見たいということが目的です。

その延長線上として、我が子の可能性を広げることにもつながります(少し考えが飛躍しますが)。

体の動かし方を覚え、リーチングや歩くことができ、会話ができたりと、我が子はどんどん成長をしていきます。

その成長を加速させるのが、保護者の方とのやりとりやはたらきかけになります。

ティラノ博士が言うように、「知らないでやるよりも、理解して意識してやる。」では、だいぶ行動も継続力も変わるのでは無いでしょうか?

この記事によって少しでも読者の方々の意識と行動に変化があれば幸いです。

それじゃ、Have a nice day!

【参考資料】

すくコム NHKエデュケーショナル「赤ちゃんの行動の意味を教えて」https://www.sukusuku.com/contents/qa/254536#

たまひよ「赤ちゃんのフシギなしぐさにはワケがある!」https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=64757

こどもまなび★ラボ「母親は「約7年6ヶ月」、父親は「約3年4ヶ月」。わが子と〇〇する時間の短さに涙が出そうーー」https://kodomo-manabi-labo.net/oyako-time

東京大学大学院情報理工学系研究科「赤ちゃんの手足の動きには意味がある!」 https://www.i.u-tokyo.ac.jp/news/press/2022/202212272160.shtml

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