今回は、ママパパが子供に話しかける言葉の意識すべきポイントを紹介をします。子供と接触する時間が中々増やせない現代において、言葉の量を補うため、言葉の質を高めることは必須です。ぜひ、共に学んでいきましょう!
(お、やっぱり今日もまたいるな。)
Helllo ,Dr.ティラノ!
おや、こぶおくん。
今日も暇そうだのん。相手をしてあげようのん。
(それは、こっちのセリフだ。)
ありがとう。ところで、前回の続き教えてよ。
ん?なんだのん?
おやつでも買って欲しいのん?
違うよ。
ママパパが話しかける言葉の内容のことだよ。
言葉の量が大事なのはわかったけど、質はどうなってるかということ!
なるほどのん。
妹のために熱心な兄だのん。
早速、始めるのん。
目次
ママパパの話しかける言葉のポイント
親の話しかける言葉の量が、我が子の能力に影響をすると紹介をしました。おそらくママパパは忙しいので、生産性を上げること、要は話しかける言葉がより質の良い話しかけが求められます。そこで前回紹介した研究で、抽出された言葉の3つの点をを紹介をします。
- 語彙の量
- 会話の習慣
- 命令の量
語彙の量
子供が聞く語彙が豊かであること。
なんとなくこれはわかると思います。実はこの研究では言葉の量が、「言葉の習得」と「3歳児のIQ」に影響していました。それに加え、聞いている語彙が同じような語彙ばかりだと、3歳児の「言葉の習得」と「3歳児のIQ」が低かったと報告されていました。
会話の習慣
家族の会話習慣があること。
これは量に相関する要素になります。親子の会話の習慣があれば、それに応じて量が増えるというわけです。また興味深い報告がされています。親同士があまり話さない家庭では子供もあまり話さない、というのです。研究者は「自分の家族が話すように、子供もそれを見習って育っているのが見てとれた。話すことができるようになっても、子供の話す量は「家でその子供が聞いている量」と同じだった。」と報告しています。
命令の量
命令や禁止の言葉をなるべく使わないこと。
言葉を習得する子供の能力を抑えていることが報告されていました。例えば「ダメ!」「ストップ!」「やめなさい!」などの言葉です。このような命令や禁止の言葉は、子供の発達を抑えるということがわかりました。
なるほど。当たり前と言えば、当たり前だよね。
「知らないでやるのと、知って意識してやる」では違うのん!
(お、怒った!?)
いや、勉強になるな〜。でも言葉で言うのは簡単だけど、どうすればいいのかな?
そう、そこが大事だのん。
いいところつくのん。
多様な語彙に触れる機会を創る
ツールの活用する方法とママパパが語彙を意識する方法を紹介します。
ツールの活用
絵本の活用:絵本の読み聞かせこれはほとんどのママパパがやっていることだと思います。本には多種多様な言葉が使われており、簡単に別の世界に入ることができます。また図書館や地域コミニティでは、「読み聞かせ会」なども開催しています。そのような機会は、ママパパと違った読み方をするので子供も親も勉強になるかと思います。
地域の活用:地域では幅広い年齢層のコミニティがあります。年齢層が広ければ、多種多様な言葉に触れることができます。
ママパパが語彙を意識する
言葉の通りママパパが普段と異なる言葉を意識して使うことになります。これが中々難しい・・・。
そこで使えるのが「言い換えオウム返し」です。
例えば、子供が「今日はみんなで公園に行って、楽しかった!」と言った場合、「誰と?」「何で遊んだの?」など聞くと思います。そのような場面では「へえ〜それはワクワクしたんだろうね!」「みんなで滑り台を滑ると興奮するよね〜!」といった返しはどうでしょうか?
「楽しかった」という言葉は、「ワクワク」「興奮」「ドキドキ」などの言葉に派生できます。特に感情を表す言葉は、多様な言葉に変化できます。自分の感情を具体的に説明できることは、語彙の豊かさにもつながると思います。感情表現が「楽しかった」「嬉しかった」に偏ることが多い傾向があるようですが、ぜひ、この点お試しください。
◎ポジティブな気持ち うれしい/楽しい/気持ちがいい/満足だ/幸せだ/安心だ/気楽だ・リラックスする/盛り上がる/自信がある/元気だ・無事だ ◎ネガティブな気持ち 悲しい/苦しい/腹が立つ/不満だ・不愉快だ/くやしい/後悔する/落ち込む・むなしい/さびしい/傷つく・不幸せだ/疲れる/うぬぼれる ◎さまざまな気持ち おどろく・あきれる/恥ずかしい・照れる/緊張する/がんばる/困る/しかたない/迷う/悩む/急ぐ・焦る/忙しい/ゆっくりやる/退屈だ・飽きる ◎人や物事にかかわる表現 好き/愛する・恋する/心引かれる・共感する/なつかしい/信用する・頼る/認める・許す/望む・願う/欲しい/期待する/必要だ・不要だ/大切だ/誇らしい/感動する/夢中だ・没頭する/うらやましい/怖い/心配だ/嫌い/憎い/うらむ/感謝を伝える言葉/謝罪を伝える言葉/お祝いを伝える言葉 ◎人や物事のようす すばらしい・すぐれている/悪い・劣っている/上手だ/下手だ/かわいい/美しい/みにくい/かわいそう/あやしい・不思議だ/うっとうしい・面倒だ/おもしろい/つまらない/味わいを伝える
参考:三省堂「気持ちを描く言葉探し辞典」
参考:文部省 https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/toushin/04020301/007.htm
家族で会話をする機会を創る
パートナーと会話をするタイミングを決める方法と会話をするきっかけを積極的に創る方法を紹介します。
タイミングを決める
例えば、ご飯の時、寝る前、デザートを食べる時、車や電車で移動する時など。
その際はテレビを消すなど、子供が注目してしまうモノは無くし、会話に集中することが前提です。
ここでのポイントは、ママとパパが話し合い、「この時間は家族で話す時間にしよう」と決めることです。
子供はママパパが話していることを、ママパパが思っている以上に、聞いています。どの家庭もそうだと思いますが、子供に話す内容とパートナーと話す内容は異なります。子供はそれを聞いて「なんの話をしているんだろう?」と思い、「⚫︎⚫︎って何?」と会話に割り込んできます。
その時間はスマホを遠ざけましょう。
挨拶から始まる会話
「おはよう」「いってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」「おやすみ」
「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「ごめんなさい」
誰もが日常で使う挨拶です。挨拶だけで終わるのではなく、ここから会話を生み出す意識をしてみるのはどうでしょうか?例えば、「今日の予定」「今日1日の出来事」など。
参考:船橋市https://www.city.funabashi.lg.jp/gakkou/0001/sibayamaw-e/0004/p034033_d/fil/kateisien.pdf
肯定的なフィードバック
肯定的で子供を応援する意味合いのある言葉が子供
またより多く話している過程ではより豊かな言葉が自然に使われている。これも明白で、言葉の量が質を後押し、親がたくさん話せば話すほど、語彙を豊かになっていった。言い換えると、たくさん話すように親が促されれば、社会経済的な条件とは無関係に、親の言葉の質は間違いなく良くなる。親がたくさん話せば話すほど語彙が豊かになる。言葉の量が後押しするので、親に話し方を変えさせる必要は基本的にはない
自身の感情をコントロールする
自身とは「ママパパ」のことになります。命令の言葉が発せられる要因の大半は、「余裕が無い時」です。時間がない時、悩み事がある時などです。こんな時に子供が言うことを聞かない、となると命令口調になってしまいますよね。そんな時のポイントを紹介します。
子供への愛情を高めておく
子供への愛情を高めることで、禁止や命令口調ではなく、別の言葉や接し方で「子供の行動を改めよう」という意識が高まります。
ここでは日記を書くことをおすすめします。日記と言ってもスケジュール帳に3行くらいでいいと思います。1日の終わりや始まりに、今日の出来事や子供の様子を書くことで、子供への愛情が急増します。また、もし子供に対して禁止や命令した日があれば、そのことに対する反省と改善になり、次につながります。ぜひお試しを。
現状をありのまま説明する
今起こっていることをありのまま説明することです。
例えば、「⚫︎⚫︎ちゃん、洋服がここに置いてあるけど、洋服を着ていないんだね。このままだとどうなるんだろう?パパが着ちゃおうかな〜、あれ小さいな〜、この服かっこいいから着たかったのにな〜」
これは私がよく使う独り言です。別のことに注目をしていた子供の注意を、こちらに意識させ本来やるべきことを思い出させること、ことにつながります。
ルーティンを決めておく
これは突発的に反応しそうになった時に、「深呼吸をする」「水を飲む」「別の空間にいく」などを決めておくことです。
おすすめは「自分は何に怒っているのか?」を考えるというルーティンを決めておくことです。
いわゆる幽体離脱のようなイメージです。起こっている自分をもう一人の自分が見ているイメージです。この効果は、一旦感情が整理されること、子供の立場に立てることです。時間が経つことで突発的な反応は無くなります。そして自身が何にそんな突発的に反応しているのかを理解でき、冷静になることができます。また、子供の立場に立つことでなぜこのような状況になっているのか?を理解できます。もしかしたら原因は別のところにあるかもしれません。
どうしても感情のコントロールがきかない時は、そのことを思い出し、自分を取り戻してください。
なるほど、これは実践できそうだね。
少し意識すればできることばかりだのん。
そして継続のポイントは、ママパパで決めることだのん。
全ては我が子のためだのん。
最後らへんは話しかけるポイントというよりは、少し精神論的な感じだったよね。
まあいいか。
そうだのん。
人の習慣、性格は簡単には変えられないのん。
だからしっかり意識して行動することが大事のん。
でも今日紹介した内容を全て意識してやるのは、難しい気もするよ・・・。
やることは1つだけのん。
それは、「会話の量」を上げるだけのん。
研究者の報告では、「たくさん話すようになると。親の言葉の質は良くなり、語彙の量は豊かになった。」と報告されている。だから無理に話し方を変えなくていいのん。
じゃあ、それ先に言ってよ。
いつも言ってるのん。
ちゃんと意識するためにも紹介したんだのん。
(やば、怒った・・・)
そうですよね、細かいところまでありがとうございます!
とりあえず、意識します!
今日は疲れたからこの辺で帰るのん。
まだ仕事も残ってるし。
じゃ。
(怒りがおさまったかな。)
今日は、ありがとうございます!また教えてください!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ママパパの話しかける言葉のポイントを紹介をしました。
- 語彙の量 :子供が聞く語彙が豊かであること。
- 会話の習慣 :家族で会話をする習慣があること。
- 命令の量 :自分の感情をコントロールすること。
それそれの具体的な実践方法を紹介しました。
ポイントは、「意識して、行動して、振り返ること」です。
この記事によって、少しでも読者の方々の意識と行動に変化があれば幸いです。
未来ある我が子のためにも、共に学んでいきましょう!それじゃ、Have a nice day!